見落としがちなリモート会議の音声問題、ほとんどの解決策はマイクの指向性TIPS

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今回のTIPSでは、ZOOMやSkype、はたまたTEAMSなどを活用したリモート会議で共通の課題として上げられる、音声問題についてTIPSを紹介致します。

皆さんは、リモート会議で『音が途切れました!』『音が聞こえづらい!』『音が大きくなったり小さくなったりしています!』といった現象に遭遇したことはありませんか?

一般的にインターネット環境の影響が議論の中心とされますが、実はマイクの指向性を理解していないことが原因である可能性があります。

マイクの指向性とは

マイクの指向性とは、簡単にいうと音声を拾える範囲のことを言います。このマイクの指向性を理解することで劇的にリモート会議を改善することが出来るでしょう。

例えば、一般的にノートパソコンに内臓しているマイクは次の図のような指向性となっています。

ノートパソコンの内臓マイク指向性比較

このように、指向性が狭いマイクを搭載したsパソコンを使用した場合、自分の近くにいる人が発言した音声をマイクは拾うことが出来ません。距離が近くても指向性が合わなければマイクが音声を拾うことが出来ず、結果的にリモート会議に参加しているほとんどのパソコン越しの人々は聞き取れないか、音声レベルが安定しない状況となります。

自身のPC内蔵マイクの指向性を知る方法

それでは次に、自身のPC内臓マイクの指向性を知る方法を紹介致します。

いくつか方法はありますが、最も現実的な方法を今回は紹介致します。

macパソコンの場合

初期でインストールされている、「QuickTimePlayer」を起動しましょう。
アプリケーションフォルダに次のアプリケーションアイコンがありますので起動します。

QuickTime Player

QuickTimePlayerを起動した後は、ファイルメニューから、新規オーディオ収録を選択します。

新規オーディオ収録を選択

新規オーディオ収録を選択すると次のようなウィンドウが開きます。

レコーディングボタンを表す赤丸の横に下矢印が表示されています。

この下矢印は録音環境の設定をするためのプルダウンメニューですので、一度クリックして内臓マイクが選択されているかどうかを確認しましょう。特に何も接続していなかったり、オーディオドライバをインストールしていなければ基本的には内蔵マイクのみが表示されます。

オーディオ収録画面のサンプル

こうして無事に録音環境が整ったらあとは様々な角度からテストして音声が聞き取りづらくなる角度はどこかを明らかにするだけで内蔵マイクの指向性をしることが出来ます。次の順番で発話して音声の拾い方を確認しましょう。

マイクテストの方法イメージ

■録音スクリプト

1、正面から話しています

2、正面右斜めから話しています

3、正面左斜めから話しています

4、真横から話しています

5、後方右斜めから話しています

6、後方左斜めから話しています

7、後方から話しています


一見面倒な作業にも見えますが、作業時間は2分程度ですので是非チャレンジしてみてください。

根本的な解決方法

ここまで紹介してきた方法を試すと音が聞こえづらいことへのフラストレーションを緩和することが出来ると思います。

ノートパソコンの内臓マイクの指向性を理解したところで、あまりにも狭い指向性であった場合どうすれば良いのか?という疑問が生じているかと思います。

この疑問を解決する方法として、「外付けマイクの導入」をお勧め致します。

日常的に1台のPCで何名の音声を拾う必要があるかという視点で必要なデバイスを選択することが重要です。

2〜3名程度の同時参加でお勧めなデバイス

例えば、1台のPCで2〜3名程度の参加であれば、外付けマイクの導入ではなくiPadやiPhoneといったスマートフォンの導入がお勧めです。(接続イメージは次の図の通りです。)

iPhoneを活用したリモート会議イメージ

以外と、iPhoneやiPadは指向性に優れており、幅広い範囲の音声をクリアーに拾うことが出来る優れたデバイスです。

もともとスマートフォンやタブレット端末は、音声をスピーカー出力することを前提として作られているデバイスのため、大人数で使用することが可能となっています。

古いタイプのスマートフォンやタブレットの場合はこの限りではありませんのでご注意ください。

スマートフォンやタブレットの導入が難しい場合はこちらの安価なスピーカーでも代用が可能です。

Kaysuda 会議用マイクスピーカー

ソリューション導入+最新スペック:Kaysuda SP200 スピーカーフォンは最新のソリューションを導入し、自動利得制御AGC技術を使用した上で、高性能の全指向性マイクが内蔵されることで、従来のPCマイクより最も軽い信号を捕らえられ、音声を漏れなく、高水準の集音能力を保っている。


4名以上の同時参加でお勧めなデバイス

4名以上が一同に開始同時参加する場合は、距離の問題や発話レベルの関係などが密接に関係してきます。ここまで人数が増えると専用の外付けマイクの導入をお勧めします。こまめに、マイクのミュートを切り替えて運用することで外付けマイクを使用しない方法も考えられますが、MTGへの心理的負担を減らすためにも、専用デバイスを導入するのが得策です。

YAMAHAのマイクスピーカーシステムを活用したリモート会議イメージ

筆者がこれまで使用してきた中でダントツでお勧めな大人数用の外付けマイクを紹介致します。

YAMAHAが開発したマイクスピーカーシステムのYVC-330の性能は衝撃的でした。
社内でネット環境の改善が取り沙汰される中、このYAMAHAのマイクスピーカーシステムが登場して、全てのネット環境改善プロジェクトが中止になりました。

このマイクスピーカーシステムの登場で、ネット環境が悪い訳ではないことが明らかになり、リモート会議の品質が大幅に向上しました。

一見高価に見えるデバイスですが、導入すればすぐに投資回収が可能な代物であることが分かります。
(ちゃんと営業担当を立ててもらうよう交渉すれば無料レンタルサービスなんかも対応してもらえるかと思います。)

ヤマハ マイクスピーカーシステム YVC-330

ヤマハが長年培ってきた音声処理技術を数多く搭載しており、「話しやすく」「聞きやすく」「疲れない」音声コミュニケーションを実現します。また、オープンスペースでも快適な遠隔コミュニケーションを実現する『SoundCap』モードを搭載しております。


いかがでしたでしょうか。

リモート会議における音声は非常に重要な役割を担います。
リモート会議が円滑に進む為の投資は惜しまないことをお勧めします。