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チームビルディングの極意
今回のTIPSでは、効果的なチームビルディングについて紹介致します。
当サイトをご覧の皆さんは、比較的マネジメント層に近く、部下を持たれている方が多いことかと思います。そんな皆さんに共通する悩みとして「部下のエンゲージメント」が上げられるのではないでしょうか。
そんな誰しもが悩む、チームビルディングについて紹介致します。
チームとは
チームビルディングを考える上でそもそもチームとは何でしょうか?
チームはTEAMと書きます。これらの語源をご存知ですか?
意外と知られていないTEAMの語源を紹介致します。(諸説あり)
TEAMの構成
Together Everybody Achevement Miracleの頭文字からTEAMが構成されています。
チーム一丸となり、同じ目標に向かいながら奇跡を起こすメンバーのことをチームと呼びます。
つまり、チームには同じ目標を追いかけて奇跡を起こすという気概が重要であると考えられます。
この気概こそがエンゲージメントだと考えています。
エンゲージメント
昨今、エンゲージメントと聞くと流行り廃りがある言葉で、もう時代遅れだと考える人も一定数います。
しかしながら、私はエンゲージメントを高める活動が実に有意義であると考えています。
人がどういった動機で行動を起こすのか?という視点で考えるとエンゲージメントの重要性が明らかになります。
エンゲージメントが高かった時代
それでは手始めに、まず学生時代に遡ってみましょう。
学生時代、部活動に熱心だった方は想像しやすい例を上げます。
どんな部活動であっても、基本的には給与は発生しません。
しかし、放課後や土日、祝日といった空き時間を最大限に使い練習に打ち込みます。
また、技術向上とは関係ない清掃であったり、チーム行事にも積極的に参加し、何なら部費や活動費を負担してまで苦労を買っていた経験がありませんか?
これこそエンゲージメントの極み状態と考えています。
エンゲージメントがもたらす影響
大学で研究室に所属していた人は、身を粉にして教授の研究を手伝ったり、徹夜しながら自身の研究に没頭していたかと思います。これも教育を受けるという大義名分のもと、授業料を支払いながら何も疑わずに打ち込んでいたのではないかと思います。
対価として、卒業証書や就職活動へのアピール等の恩恵も受けられますが、今思い返せばそれらを凌駕する勢いで打ち込んでいた方が多いのではないかと思います。
こうしたエンゲージメントが最大限に高まった状態を社会人になった今、再現することが非常に難しいと感じることはありませんか?
あの時、なぜエンゲージメントが高かったのかという原点を振り返ることでチームビルディングの方向性が見えてきます。
エンゲージメントが高まっていた時のマインド
エンゲージメントが高まる3大要素は次の通りと考えています。
- ひとつの目標に向かって強い思いを持っていた
- 周囲が一斉に活動し始めることによう同調圧力
- 達成した後に待つ将来像のイメージ
1、ひとつの目標に向かって強い思いを持っていた
大会で勝ちたいや、こうなりたい!といった強い思いを持ちながら活動することで大抵のことは乗り越えられます。そして、そうした同じ思いを持つ仲間同士で切磋琢磨し合うことでどれだけ理不尽だと思えることであっても肯定的に能動的に取り組むことが出来ます。
つまり、社会人になったその後であったとしても、チームとしてどういった目標を持つか?というテーマ設定がリーダーには求められます。
このテーマ設定に対する納得感や共感性がなければチームは上手く稼動しません。
逆に言うと、テーマ設定が上手な上司は、チームを上手にまとめあげ、みんなが楽しみながら成長し、チームをより良くするために能動的に自走し始めます。
2、周囲が一斉に活動し始めることによる同調圧力
一見、パワーハラスメント的な要素を含むように見える文言ですが、非常に重要な要素です。
周囲が一斉に活動し始めるという現象はある程度人数が必要な施策となります。
上場企業のように新卒採用で数十名以上獲得されるような規模の場合はこの同調圧力が発生します。
周りが一生懸命頑張っているなら私も頑張らなきゃ!というマインドこそ、このことです。
皆が一生懸命が頑張り始め、その頑張りがチーム内で共有されるようなマネジメントを行うことで自然と同調圧力が働き、パフォーマンスが向上し始めます。
ある意味、ぬるま湯な組織の場合はこれが働かず曖昧な目標設定により競争原理が働きません。
マネジメントを行う立場の上司は、頑張っている人が浮かばれるよう情報共有を行い、常にチームを刺激することが重要です。
3、達成した後に待つ将来像のイメージ
最後に、目標を達成した後にどういった跳ね返りがあるのか?というインセンティブを明確に明示することが重要です。
先の例に上げた、研究室での頑張り等は直接的に就職活動に有利に働くというメリットを掲示されるケースが多いでしょう。
こうした、明確な達成後、頑張った後のインセンティブを想像させることが非常に重要です。
人は頑張り続けることは出来ません。また、期限の無い課題にも取り組むことが出来ません。
チームをマネジメントする立場である上司は、必ず達成後のインセンティブと、期限設定を行うことが必要です。
そうした積み重ねがチームを強くします。
具体的なアクションプラン
上述した3要素を満たすために行うべきアクションプランは次の通りです。
- 朝礼
- 振り返りMTG
- ビジョン共有
- ガス抜き
1、朝礼
非常に旧来的で古典的な手法ですが、朝礼は有効に働きます。
5分でも良いので必ず朝礼を実施しましょう。
議題は今日のタスク共有でも良いですし、自由な情報共有の場所でも良いです。
私がオススメするのは、チーム全員が20秒以内程度で当日のタスクを上げるという内容です。
タスクが少ない人はタスクを求めるチャンスにもなりますし、タスクが多い人の発言を聞くと同調圧力が働き急遽考えてもいなかった新しい業務を思いついたりと効率化が進みます。
2、振り返りMTG
週次レベルで1週間を振り返るMTGを実施しましょう。
まずマネジメントをしている上司から見た会社の動向をシェアします。
そして、チームメンバーがそれぞれ1週間行ってきたことを報告し、課題や気づきをシェアします。
その発言に対して基本的には同調する前提で、フィードバックを行います。
必ずチームメンバーが聞いている状況で各人に対してポジティブなフィードバックを行いましょう。
絶対にやってはいけないのが、この振り返りMTGの場所でネガティブな発言をすることや、個人批判を行うことは避けてください。
著しくエンゲージメントが低下します。
3、ビジョン共有
皆が何の為に働くのか?という理由設定としてビジョンを共有することは非常に重要です。
もちろん生活のためにお金を稼ぐというのが大前提にありますが、それだけではなく社会にどう役立つのかということを理解することは非常に大切です。
金銭的メリットだけではなく、社会貢献的な要素を感じられることで各メンバーが自身の存在意義について肯定的になることが可能となります。
この自己肯定感や貢献したいというマインドを大事にしましょう。
マネジメントしているチームメンバーには必ず会社のビジョンやチームのビジョンを細かく共有し軸がブレないように心掛けて下さい。
4、ガス抜き
コロナ禍において、飲み会等が制限されているかと思いますが、非常に重要な要素です。
ガス抜きという言葉は非常に的を得ていて、日々一生懸命働いてくれているメンバーには知らず知らずのうちにストレスが蓄積されていきます。
このストレスはいずれ有害なガスとなり、チームを崩壊させていたくキッカケに変貌してしまうことが往々にあります。
チームをマネジメントする上では、チームメンバーのガス抜きを重視して下さい。
普段厳しく接していたとしてもいざというときはチームメンバーをねぎらい、ガス抜きを上手に行うことが大切です。
間違ってもたまにの食事会で自身の自慢話や、その場にいない誰かの話題で盛り上がることは避けて下さい。
必ず、そこにいる当事者の話に寄り添い、労って下さい。
最後に
いかがでしたでしょうか?
チームビルディングと一言にいっても様々な考え方があります。
正解はありませんが、是非前向きにチャレンジして頂ければと思います。
チームビルディングにオススメの書籍
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