各国ではコロナ対策として財政拡大と金融緩和を行った。それによって米国ではインフレが生じたが、日本では米国と同様のインフレは生じず、異なった要因で物価が上昇した。なぜ日米でインフレに格差が生まれているのか。そして日本は、物価上昇に対していかなる政策をとるべきなのか。その1つの答えを、「総需要」「総供給」という概念を使い、金融政策がどのような経済を招いたのか、あるいは招くのか、を分析することで導き出すことができる。

今、世界で注目されている「ポジティブ・サム(positive-sum)」という考え方を知るTIPS