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今回のTIPSでは、とても定性的ですが日常生活にとても役立つ考え方のヒントを紹介致します。
カスタマーサポート”力”
タイトルにもありますが、誰でも本当に伝えたいことはオブラートに包むからこそ、相手の本音を読み解く力を養う必要があります。
例えば次のような言葉を問い合わせフォームやお電話などで耳にしたとした場合、皆さんは何を感じ取りますか?
今朝、通販で購入した冷凍食品が届きましたが商品が破損していました。
発送状況を詳しく確認頂けますか?
この言葉を受けてどういう状況を読み取りましたか?
多くのカスタマーサポート初学者は、「申し訳ありません、すぐに新しいものを手配致します。」や「運送業者に厳しく指導致します。」といった返答をしてしまう傾向にあります。
もちろん、そうした返答も間違いではありませんし、実際にそうした回答を求めているケースもあります。
ビジネスに必要な洞察力と想像力
ただ、今回感じ取っていただきたいのは、お客様が本当に感じている違和感や、わざわざ問い合わせフォームやお電話にて伝えようと思うほど心を掻き立てられた心情を察する気持ちです。
「通販で購入した食品が破損していた」ということは次のような現象が起きていることが想像されます。
顧客に起きている可能性がある痛み(PAIN)
- 今日の昼ごはんに食べようと思っていた食事が食べれなくなった
- 明日のお弁当に詰めようと思っていた食品が無くなった
- それらの理由で、買い物に出かけなくてはいけなくなった
- 買い物に出かけなくてはいけないことで、約束を断らざるをなくなった
- 約束を断ることで、信頼関係が損なわれた
- 信頼関係が損なわれることで、経済的負担が増えた
といったように、考え出すとキリがありませんが、ここまで思考を深く持つことは出来ていますでしょうか?
ベストプラクティス
もし、こういった思考が出来ていれば最初の返答は、「お楽しみにして頂いていた食事が無事に届けられず申し訳ありません」や「届くはずの商品が意図せぬ形で届いてしまい、ご予定などご不便をお掛けしましたこと申し訳ありません」といった一歩先の返答が可能となります。
何気なく発されたコメントには、オブラートに包まれた深い意味が込められているケースが多々あります。こうしたアラートに気づくことで周りを幸せにできるビジネスマンへと近づけるでしょう。
CS(カスタマーサクセス)という概念について学ぶ
こうした考え方のベースにあるのは、CS(カスタマーサポート)ではなく、CS(カスタマーサクセス)という大前提のもとに思考をしているかどうかという点に尽きます。
お客様へのサービス提供の補助を行うCS(カスタマーサポート)に対し、サービスを通じたお客様の成功について深く考え、導いていくコンシェルジュのような考え方をCS(カスタマーサクセス)と呼びます。
概念は様々ありますが、手っ取り早く学ぶには以下のスライドを見て学ぶのがオススメです。
考え方の基礎となるようなCS(カスタマーサクセス)ライクな思考を身につけ、周りをハッピーに出来る人材こそ将来を担うビジネスマンですね。
メッセージをきちんと伝えるコツを学べる記事紹介
万学の祖であるアリストテレスが提唱するロゴス・パトス・エトス。伝わるプレゼンには型があるTIPS
カスタマーサクセスを学ぶオススメ書籍
更に詳しく学びたい方は以下の書籍もオススメです。
カスタマーサクセス・プロフェッショナル
カスタマーサクセスとは何か。担当者は何を考え、どう行動すべきなのか。クラウド&サブスクリプションビジネスが飛躍的に成長し、世界中の企業がDXに取り組む中、ますます求められる「カスタマーサクセス」の本質と、実務者に求められるスキル、先駆者の事例、実践の具体的指針を網羅した必携バイブル。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスはなぜ、どれほど重要なのか。どうすれば定期収益を育てられるのか。組織とマネジメントはどう変わるべきなのか。先進的な企業はどんな取り組みをしているのか。カスタマーサクセスの最前線で活躍する著者らが明解かつ実践的に語ったバイブルの邦訳版。